「うまい、はやい、やすい」は、大手牛丼チェーン「吉野家」のキャッチコピーです。
はじめに
「うまい」・・・美味しい
「やすい」・・・安価
「はやい」・・・スピーディーに提供
「うまい、はやい、やすい」は、吉野家のキャッチコピーであり、スローガンであり、企業マインドです。
吉野家の公式サイトにはこうあります。
吉野家のコンセプトである「うまい、やすい、はやい」に表れているように、優先性の高いテーマに集中特化するという習慣も根づいています。牛丼のみという単品ビジネスを長期に亘って営んできたからこそ育まれたアイデンティティです。
出典 吉野家文化 - 吉野家
公式サイトに「優先性の高いテーマに集中特化する」
キャッチコピーの変遷
吉野家の大ファンであったキン肉マンが、このフレーズを「キン肉マン音頭」で歌ったのは有名な話です。
しかし、このスローガンも時代とともに変化しています。
・創業時(日本橋・築地)
「うまい、早い」
↓
・1970年代・・・全国チェーン化
「早い、うまい、安い」
↓
一度、倒産
↓
・1980~1990年代・・・再建期
「うまい、早い、安い」
↓
・2000年代・・・安さの復活
「うまい、安い、早い」
「うまい」「安い」「早い」の順番は、吉野家にとっての優先順位(プライオリティ)を表しています。
1959年、日本橋から築地市場に移転し、魚市場内に店舗を構えていた時代は、「安い」はスローガンに含まれていませんでした。1970年代は「早い」がトップにきますが、美味しくないと消費者に愛想をつかされ倒産。その後「うまい」を最優先に位置付け、再起を図りました。つまり、吉野家にとって”牛丼の味が”こそが、最も大切だということです。
2007年に発足した吉野家ホールディングスにおいても、経営理念に属する「大切にする価値観」の一つに「うまい、安い、早い」を取り上げています。
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さらなる、うまさへ。
牛肉は、赤身と脂身が程よくまじりあったものだけを。
玉ねぎは、甘みだけでなく、食感にも優れたものを。
ごはんも、たれも、そして紅生姜も。
全ては牛丼のために一番を思えるものだけを。
そうした積み重ねが、吉野家の一杯には込められています。
時代に合わせて、変化をやめないこと。
だからこそ、百年変わらぬうまさをつくることができる。
これからも吉野家は、
うまさのためにあくなき挑戦を続けてまいります。
ちなみに80年代の牛丼ブームは、キン肉マンの影響が大きいといわれています。原作者である、ゆでたまごさんは関西在住で、連載を始めたばかりの頃は吉野家を知らなかったらしい。だからキン肉マンの牛丼は「なか卯」がモデルになっているのだとか。